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アンティノリがカベルネ・フランでプーリアを高級ワイン地図に載せる方法
アンティノリは、215ポンドの品種のカベルネ・フランで、プーリアが真に上質な赤ワインを生産できることを証明しようとしている。
![](https://www.thedrinksbusiness.com/content/uploads/2024/05/arso-bottle-shot-640x640.jpg)
アルソと呼ばれるこのブランドは、どちらかといえば、ここに書き出すまでもない英語の単語のように聞こえるが......私の見解では、かなりイタリア的な響きを持つ魅力にも欠けている。
しかし、「ティグ」と略されることの多いティニャネロよりは、「アルソ」の方が言いやすく覚えやすいと言えるかもしれない。
では、なぜアルソという名前が選ばれたのだろうか?アンティノリのチーフ・エノロジスト兼CEOであるレンツォ・コタレッラは、この地域の最も高価なワインを "アルソ "と呼ぶことに決めた。
そしてその目的は、プーリアがカベルネ種をベースとした高級で熟成に耐える赤ワインの産地として、ボルゲリやボルドーに対抗できることを示すことである。
215ポンドという価格は、ティニャネッロが150ポンド前後で販売されているのに対して65ポンドも高い。つまり、アンティノリはアルソの価格という点で、特に掘り出し物ではないにせよ、鋭く値付けされる傾向にあるプーリアワインと比較して、大胆な主張をしていることになる。
実際、今週のテレグラフ紙のビクトリア・ムーアは、「 ワイン界で最も過小評価されているベストセラー」と題した記事で、プリミティーヴォ種をベースにした産地のワインの驚くべき価値を強調している。
初ヴィンテージとなる2020年の生産量はわずか3,000本で、イギリスには100本が届けられ、主にレストラン向けに販売される。(比較すると、ティニャネッロは年間約25,000ケース生産されている)。
アルソのもうひとつの大胆な側面は、プーリアの土着品種を使っておらず、ブレンドもしていないという事実である。また、他のボルドーのブドウを混ぜているわけでもなく、このフランス産地の主要品種であるカベルネ・ソーヴィニヨンを使用しているわけでもない。
カベルネ・フランは栽培が難しく、カベルネ・ソーヴィニヨンより先に熟す。
As for why he isn’t using a typically Puglian grape variety from the Antinori property, which is called Tenuta Bocca di Lupo, that’s partly because Cotarella is already making a top-end Aglianico – the £80 ‘Tormaresca’.
世界最高のアリアニコは造れるが、みんなをその虜にするのは難しい」と彼が認めるように、彼はまた、「アプーリアが国際品種から素晴らしい赤ワインを造れることを証明したかった」とも言う。
しかし、アルソが造られたのは、ボルドーのブドウを世界の高級ワイン市場に売り込むのが簡単だからというだけでなく、プーリアの丘陵地帯ムルジャ地区にある100ヘクタールの有機農法で栽培されたブドウ畑で収穫されるカベルネ・フランの品質の高さゆえでもある。
カベルネ・フランは、ドメーヌの最南端に位置する海抜300mの小高い丘にある10ヘクタールの区画のもので、"多孔質で砕けやすい "カルセラス・チュファ土壌である。
コタレッラによれば、このワインは「10年にわたる実験」と「アリアニコ、フィアーノ、シャルドネ、カベルネの25年にわたる研究と努力」を経て、2020年ヴィンテージから今月初めにロンドンで発売された。
では、どんな味なのか?さて、ワインの感想は続きを読んでほしい。
アルソ2020
- アルコール度数:14.5
- ボトル番号:3,426本中0782本
色合いは濃く、核は深いルビー色、縁は細いレンガ色。アロマは魅力的で、熟したスーパートスカンの赤ワインを連想させ、煮詰めたチェリー、甘いバルサミコ、杉のノートがあり、クリーミーなチョコレートとローズマリーのタッチもある。テクスチャーはふくよかだがフレッシュで、肉付きの良い濃厚さと上質なタンニンが混ざり合い、ドライで口当たりの良いエッジをもたらす。ラズベリーとプラムがチェリーに加わり、プルーンのようなキャラクターもあり、さらにバニラ、ココア、甘草もある。典型的なプーリアらしい熟度と暖かさを示しながら、ミディアム・ウエイトの感触を持ち、魅力的で口中を浄化するようなフレッシュでグリップのあるフィニッシュを持つ。濃厚でありながら飲みやすいカベルネ・フランで、ジャムのような果実味や甘いオークの香りはあまりなく、冷涼な気候や早摘みのワインにありがちな青臭さやイラクサのようなキャラクターもない。要するに、エキサイティングでバランスが取れており、真に上質な品種のカベルネ・フランの小さなシーンに加わった完熟したワインである。 (パトリック・シュミットMW、2024年5月)