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コンステレーション社のビール部門が急成長する一方、ワインと蒸留酒は遅れをとる

コンステレーション・ブランズの好調なビール部門の売上が12%急増した。 一方、ワインとスピリッツの売上は14%減少した。

インフレがアメリカの消費者の財布を閉じさせ、財布の紐を締めることを促しているという証拠により、飲料グループの株価は今年を通して雲行きが怪しくなっている。

米国はプレミアム飲料の最も収益性の高い市場であるため、減速や取引減少は収益に打撃を与える。

しかし、コンステレーション・ブランズはその流れに逆らい、第2四半期決算発表後、株価は元旦の水準を6%近く上回っている。

コンステレーション社の四半期売上高は、アナリストの平均予想28.2億米ドルに対し、7%増の28.4億米ドルであった。

同社はまた、今年度残りの業績予想も上方修正した。

また、2024年2月末までの通期業績については、1株当たり11.70米ドルから12.00米ドルと予想していたが、現在は12.00米ドルから12.20米ドルと予想している。

コンステレーション社のここ数年の加速度的な成長は、現在事業の80%を占めるビール部門がその大半を占めている。

メキシコビールブームの波に乗り、その勢いは衰える気配がない。2023年8月末までの3ヶ月間、コンステレーション社のビール事業(コロナやパシフィコなどのブランドを含む)は、小売店への出荷量が9%増加したことにより、売上高が前年同期比で12%増加した。

ABインベブがトランスジェンダーのインフルエンサーであるディラン・マルバニーとコラボレートし、バドライトの需要に打撃を与えたことに対する消費者の反発が追い風となった一方で、コンステレーションのモデロ・エスペシアルはすでに米国ビール売上ランキングのトップに向かっていた。

ニールセンIQのデータを使用するコンサルティング会社バンプ・ウィリアムズによると、今年9月中旬までの小売店経由の売上におけるモデロ・エスペシアルのドル・シェアは8.5%、バド・ライトは8.1%であった。

ワインと蒸留酒はバラ色ではない

しかし、コンステレーション社のすべてが公正に設定されているわけではない。同社は今年初め、7000万米ドルの損失を出してクラフトビールへの不見識な進出を売却した。

同グループの売上高の約5分の1を占め、昨年の営業利益の16%を生み出したワイン・スピリッツ部門は、8月末までの3ヶ月間で売上高が14%減少し、打撃を受けた。

しかし、より広範な消費減速にもかかわらず、MeiomiやKim Crawfordのようなプレミアム・レーベルの需要は持ちこたえた。

ガース・ハンキンソン最高財務責任者(CFO)は、より慎重な支出パターンが大きな原因であると示唆した。

「インフレ環境が存在するため、人々は自分の行動に少し慎重になっている。

これは、ビームサントリーホールディングスの新浪剛史CEOのインタビューでのコメントと同じだ。

新浪氏は、アメリカでは消費マインドの低下に伴い、ウルトラプレミアムからプレミアムブランドへ、プレミアムブランドからスタンダードブランドへの格下げが行われているが、プレミアム化は長期的には正しい戦略であると繰り返し述べた。

インフレに対抗し、利幅を守るために今年値上げした主要ライバルとは異なり、コンステレーションはより控えめな値上げで慎重な姿勢を示している。

ウクライナ侵攻の影響が薄れ、商品コストがより正常な水準に移行するにつれ、厳格なコスト管理を行うことで、消費者へのインフレ転嫁を避けようとしている。

ハンキンソンは、ライバルが値上げに踏み切ったのに対し、コンステレーションは顧客ロイヤルティを維持するため、値上げ幅を抑えることを選択したと語った。

「消費者を失くしてしまった場合、もう一度取りに行く必要があるよりも、消費者をキープしておく方がずっと簡単だ」と彼は言う。

PYMNTSインテリジェンス社のレポートによると、「57%の消費者が、必要でない食料品への支出を減らし、食料品購入者の3分の1が、節約のためにお気に入りのブランドから買い物を減らしている」という。

この傾向はオン・トレードにも反映されている。

最近、オリーブ・ガーデン、ロングホーン・ステーキハウス、その他のダイニング・ブランドの財務責任者であるラジ・ヴェナムは、顧客は高級アルコール飲料から下降していると述べた。

同氏によると、米国のダイニング・セグメントでは、消費者が「低価格のワインやその他のアルコールに買い換えた」ことに加え、同社のカジュアル・ダイニング・チェーンでは「アルコール売上が少し後退した」ことで、「アルコールに関するマイナス・ミックス」が生じたという。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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