香港のレストランがミシュランの星を獲得する直前に閉店

ワンチャイにある広東点心レストラン「DHK」が、ミシュランガイド香港・マカオ2023で1つ星を獲得した。しかし、このレストランは発表の直前に閉店し、数ヶ月間従業員は無給となった。

ミシュランガイド香港・マカオ2023」は、香港78店舗、マカオ17店舗の計95店舗に星を授与した。このうち、湾仔にある広東料理レストラン「DHK」は受賞店のひとつだったが、3月26日（水）の発表直前に閉店した。

従業員に数カ月分の賃金を支払う義務のある同レストランは、マカオでの贈呈式に代表者を派遣しなかった。

スタッフによると、レストランのマネージャーは火曜日の夜に閉店を通告し、彼らは仕事も賃金もない状態になったという。何人かのスタッフは給料を要求するためにレストランの外で待っていた。写真によると、レストランの看板は取り外され、床に置かれていた。

突然の閉店と従業員の賃金未払いは、レストランが経営難に直面していた兆候である。

パンデミック以降、香港の多くのレストランや飲食店が財政難に直面し、地域経済に大きな影響を与えていることを浮き彫りにしている。

さらに、観光業の回復には時間がかかるため、年明けに国境や規制が解除された後も、多くの施設が苦戦を強いられている。一方、多くの地元住民が再び旅行を始めた。公式データによると、イースターの長期休暇前の4月4日から7日にかけて、130万人以上の香港市民が香港を離れたという。全体として、香港で外食する人の数は減り、地元政府はパンデミック時のようなレストランへの補助金を中止した。これらすべての要因が、レストランにとって不利な経営環境を生み出し、永久閉店を余儀なくされる店も出てきている。

第15回ミシュランガイド賞の発表会は、3年間オンラインのみで行われてきた発表会の後、マカオのグランド・リスボア・ホテルで開催された。

今年ミシュランの星を獲得した香港のレストランは78軒で、そのうち11軒が初めて星を獲得した。

新たに1つ星を獲得したのは、環境の持続可能性を評価されグリーン・スターを獲得した「Mora」と、1つ星に感謝の意を表したセントラルの日本食レストラン「Nagamoto」。セントラルのTa Vieは三ツ星に昇格し、香港とマカオで10番目の三ツ星レストランとなった。