ブリティッシュコロンビア州、異常気象でワイン生産量50％減を予測

ワインズ・オブ・ブリティッシュ・コロンビア（WGBC）は、12月の長引く寒波により、カナダのブリティッシュ・コロンビア州のワイン生産量が今年は半減する可能性があると発表した。

12月の2日間の寒波により、カナダの主要ワイン生産地であるオカナガン・ヴァレーの気温は-20℃を下回った。ここでは、多くの熱と日照を必要とする黒ブドウ品種の大半が栽培されている。

WGBCは当初、昨年の厳しい状況を受け、生産量が39％から56％減少すると予測していた。

CBCによると、同団体のマイルズ・プロダン最高経営責任者（CEO）は、「今年は最大で半分のブドウが実を結ばないだろう」とし、これは「大きな懸念」だと述べた。

カナダ全土の他の地域も12月の凍結の影響を受けており、オンタリオ州ナイアガラ地域やノバスコシア州のワイン生産者を支援するため、1500万カナダドルの緊急資金が提供された。

WGBCは、過去7〜8年間で収量が30％減少したと発表したとCBCは報じている。これは、最近の異常気象がブドウの生産に影響を与えたためである。

研究者たちは、冬の間休眠している芽を調べることで、ブドウの木の寒害を評価することができる。

カナダ農業・農業食品省のブドウ生理学者、ベン・ミン・チャン氏は、-30℃というさらに極端な気温に見舞われた他の地域では、おそらく100％の蕾がダメージを受けるだろうと述べている。

被害は、芽の細胞内で氷が形成され、それが破裂することによって引き起こされる。

その結果、生産者はより耐候性の高い作物を導入する植え替えプログラムを検討している。

2023年ヴィンテージへの影響とそれに伴う生産量の減少は、消費者に遅効性をもたらし、白ワインの大半が来年、次いで赤ワインが再来年に店頭に並ぶことになる。

この地域の観光業への影響を懸念する声もある。ブリティッシュ・コロンビア州のワイン産業は、12,000人の雇用と30億カナダドルを生み出していると言われている。

プロダンは、農作物の不作によって販売可能なワインが減少し、レストランやホテルの雇用が失われる可能性があることを警告した。