ハイネケン社、ビール価格の高さが愛飲家を遠ざけていると主張

ハイネケンは、多くの市場における「厳しい経済状況」と「インフレ主導の価格設定」後の消費者需要の低下により、前四半期のビール販売量が減少したと報告した。

ビール大手の発表によると、前四半期の全体的な販売量はオーガニックで4.2％減少し、通年では5.1％減少したが、約半数の市場で販売量がわずかに改善し、販売量も同レベルで増加または維持した。

当四半期の売上高は96億ユーロ、累計では270億ユーロとなった。純収益は4.5%増加し、ヘクトリットルあたりの純収益は前期比9.7%増、累計では11.6%増となった。価格構成は、インフレ圧力を緩和するための価格設定とプレミアム化効果により、9.5%増となった。

また、ウクライナ戦争後のロシア市場からの撤退についても言及し、2023年1～9月期の純利益は、同国での事業終了の「影響」を含めて19億2400万ユーロだったと述べた。ハイネケンは、7つの醸造所と1,800人の従業員を含むこの事業をロシアのアーネスト・グループに売却する交渉に時間がかかったことで、国際的な批判が高まったため、今年8月にロシア事業を1ユーロで売却した。ハイネケンのドルフ・ファン・デン・ブリンク最高経営責任者（CEO）は当時、「期待していたよりもはるかに時間がかかった」と述べた。

撤退の結果、ハイネケンはプレミアムビールの売上が5.7％減少し、ベトナム市場もその一因となったと述べた。しかし、プレミアム・ポートフォリオは「大半の市場でポートフォリオ全体を上回った」と報告し、プレミアム化の成長は続いており、28の市場で数量が2.3％増、2桁成長を達成したと述べた。

また、アルコール度数4％のハイネケンシルバーは、中国、ベトナム、米国での力強い成長により40％近い伸びを示した。

前四半期の決算報告について、ファンデンブリンクは次のように述べた：「私たちは引き続きエバーグリーンの優先課題に取り組んでおり、私たちの目標よりもやや遅めではありますが、業績は徐々に改善しています。半数の市場において、販売量のトレンドは改善しています。同様に、半数強の市場において、市場シェアを拡大または維持しています。

「米州では、ブラジルとメキシコが好調に推移し、販売量が増加に転じた。アジア太平洋地域は、ベトナムで課題が続いているものの、前四半期比で改善した。アフリカ・中東・東欧地域は、ナイジェリアと南アフリカの数量減少の影響を受けました。欧州では、7月と8月の悪天候の影響を受け、9月にはトレンドが改善し、オン・トレードでは大半の市場でシェアを拡大しました。

「インフレ主導の価格設定が先細りしている一方で、マクロ経済が厳しい状況に直面している様々な市場において、消費者需要の減速が見られます。このような状況の中、私たちは戦略の実行を堅持し、コストに警戒を怠らず、成長のリバランスに注力していきます。全体として、2023年の営業利益ガイダンスの範囲に変更はありません。"