ディアジオ社CEOアイヴァン・メネゼス卿、短い闘病生活の末に死去

ディアジオ社は、同社の最高経営責任者（CEO）であったサー・イヴァン・メネゼス氏が短い闘病生活の末、家族に見守られながら死去したことを発表した。

6月5日のディアジオ社の経営とメネズ氏の入院に関する声明に続き、英国の大手飲料メーカーはメネズ氏が残念ながら亡くなったことを明らかにした。

ディアジオ・ピーエルシーのハビエル・フェラン会長は、次のように述べた：「信じられないほど悲しい日だ。アイヴァンは間違いなく、彼の世代で最も優れたリーダーの一人でした。アイヴァンはディアジオの創設に立ち会い、25年以上にわたってディアジオを最も業績が良く、信頼され、尊敬される消費者企業のひとつに育て上げました。私は、従業員に対する彼の確固たるコミットメントと、誰もが成長できる企業文化の創造を目の当たりにしました。彼は会社のあらゆるレベルの人々に時間とエネルギーを投資し、他の人々が見落としているかもしれない可能性を見抜いていました。これは、彼が過去と現在の従業員から愛された多くの理由のひとつです。"

フェランは次のように説明した：「アイヴァンのエネルギーと多様性へのコミットメントは、真に包括的なビジネスを生み出し、ディアジオがサービスを提供する地域社会にポジティブな影響を与えることを可能にしました。私たちのブランドに対する彼の情熱は他の追随を許さないものであり、彼の心の中には、ジョニーウォーカーのマーケティング担当者としての初期からの姿がありました。世界最高のブランドを築き上げたいという思いは、彼の中から消えることはありませんでした。私たちは、このような思慮深く情熱的な同僚であり友人であり、真の紳士である彼とともに働けたことを本当に光栄に思っています。彼は並外れた遺産を築き上げました。"

メネゼスは、妻のシバニ、2人の子供ニキルとロヒニ、そして業界各界の多くの友人たちを残してこの世を去った。

取締役会、執行委員会、そして全従業員を代表し、深い哀悼の意を表します」。

会計年度末にCEOに就任する予定だったデブラ・クルーは、即座に臨時CEOに就任した。

メネゼスは、ディアジオのトップとしての10年間を高く評価されてきた。彼が2013年に社長に就任して以来、同社の株主はFTSE100種株価指数の17％という惨憺たる数字に比べ、127％という高い投資収益率を享受しており、現在でも英国の食品・飲料輸出の10ポンドに1ポンドをディアジオが担っている。

メネゼスは、前任のポール・ウォルシュの戦略を採用し、改良を加え、ディアジオを世界のスピリッツ市場のトップエンドで卓越したメーカーとして知られるようにした。さらに、ギネスやイースト・アフリカン・ブルワリーを通じてビールの名声を高めるとともに、テキーラのドン・フリオやカサミゴス、ニッチなラムのドン・パパなどの買収によってポートフォリオを拡大し、絶え間ないプレミアム化に邁進した。

ユナイテッド・スピリッツの買収をめぐるビジェイ・マルヤの不正行為に対抗して、メネゼスはディアジオのインド子会社をよりダイナミックな事業とするため、商品ブランドを一括売却し、利益率の低いワイン市場からディアジオを撤退させ、パースシャーの名門ホテル、グレンイーグルスなどの周辺権益を売却した。

中国では、ディアジオは四川水京方への60％の出資を通じて、重要な白酒市場のプレーヤーであり、メネズの統治下で、ディアジオは白酒生産第3位の楊河とともに中国市場向けのウイスキーを生産する蒸溜所を建設した。

多くの点で、メネゼスは有望と思われるところに執拗に力を注いできた。例えば、ディアジオ社の純売上高の3分の1以上、利益の約40％を占める重要なアメリカ市場である。

パンデミック（世界的大流行）による混乱にもかかわらず、昨年のクリスマスまでにディアジオのグローバル・ビジネスが2019年よりも36％拡大していたことを示すことができたのは、素晴らしい専門知識を示している。

実際、メネズの功績は多い。ディアジオは彼の指導のもとで繁栄してきた。彼の死が惜しまれる。